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小心のトール

2007年07月23日 20:50

いろいろな人にいろいろな慰めをしていただきまして、
多少元気になりました。ありがとうさんです。
天気がええことが転機となった気もします。


さて、本を読みました。
おかんに薦められた一冊です。

終末のフール 終末のフール
伊坂 幸太郎 (2006/03)
集英社

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あと8年で世界が終わる、その5年目の話。
そんなときにみんなはどんな考え方をし、行動をとるのか、
仙台にある、あるマンションの住人たちを描いています。

基本は短編集で、本のタイトルの「終末のフール」はじめ、
「太陽のシール」、「籠城のビール」など、何話か収録されてます。

一つの話に一人の主人公がいて、
その主人公は他の話にもちらりとでてきたりして、
まるでサガフロンティアのようにその世界に入っていったような。
譬えるものが間違ってますかね。

面白かったです。一話40ページぐらいという長さが絶妙でした。


世界が滅びるので、当然世界は混乱します。
でも、その混乱にも疲れてしまって、
小康状態を得ているような時間帯。
そういう非日常の中で、例外はいくつかありましたが、
日常を精一杯生きようという主人公達が多かったです。

終末ではなくて週末なのではないかと思うほど、
どこかのんびりとした描写が多かったような。
ただ、そののんびりした感じは
完全に主人公にとって大切なものなわけで。
今まで見過ごしていた生活が、終わりを意識する事で、
急にその大切さに気づくというような感じでした。


ただ、なぜこんな風に、明確に終わりを示されんと
その心理にたどりつけないんやろか、と思うわけです。

我々は、みんな死ぬってわかっているはずなのですけどね。

メメントモリ、て言葉があります。
ミスチルでぐらいしか聞かないかもしれませんが、
あれは昔の修道院とかでの挨拶で、
「死を忘れるな」という意味だそうで。
死を意識した生活が、
逆に生を充足させたものになるとかだそうです。

終わりを意識することで
生を意識した主人公達がいるわけですが、
もし意識をすることさえできるなら、
それは終末だろうが週末だろうがいっしょのはずなのですよね。

そういう意味で、「終末のフール」は、
死を無視して生を無為に過ごしてしまっている
我々なのかもしれません。


などと考えてみました。
でもそんなに重い感じではなくて、さらりと読めます。
伊坂氏をいささかなめてましたね。
また機会があれば別のを読んでみよかと思います。
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